ジムの長期防衛にはCPの低いポケモンの方が向いている?
ジムに配置されたポケモンは、1回バトルに負けるごとに元のCPの26.67%「やる気」を失い、3回目のバトルで「やる気」が20%未満になるとジムから追い出されます。
そのためポケモンの「やる気」の数値をしっかり把握し、どれくらいのCP値なら3回以上のジムバトルに耐えうるのかを計算しながらきのみをあげるのが非常に重要になってきます。
ここで浮上するのが、ジムを長期防衛するにはCP10程度のポケモンの方が効率がいいのでは?という説です。
というのもポケモンGOの「CP」は基本的に小数点以下を切捨てる処理がされるので、これが適用されるのであればCP10のポケモンが1回バトルに負けても失う「やる気」はたったの「2」。
ポケモンがジムから追い出されるのは「やる気」が自身のCPの20%を下回った時なので、この場合3回バトルを終えてもまだジムに存続できることになります。
この仮定が正しいとすれば、バトルごとに推移する「やる気」の変動値は下記の通り。
バトルごとの「やる気」変動値(CP10のポケモン) | |||
---|---|---|---|
バトル前 | 1回戦直後 | 2回戦直後 | 3回戦直後 |
9(未回復) | 7 | 5 | 3 |
また、ジムにアクセスできる範囲で配置したポケモンにきのみをあげた時、「やる気」回復量は最低で1%となっています。
もしこれが「やる気」は最低でも「1」回復できることを示すのであれば、回復量的にはきんのズリのみ無しでCPを全回復できてしまうことになります。
そこで今回はCP10のポケモンが防衛向きか否かを実際に検証してみました!
CP10のポケモンをジムに配置して、バトルごとに落ちる「やる気」の経過を観察
今回の検証は、以下のような条件のもとで実施されました。
- CP10のピカチュウをジムに配置。
- 配置直後にきのみはあげず、「やる気」は92%(CP9)の状態のままにする。
- 2回目のバトル終了後、10個のパイルのみをあげて「やる気」が全回復するかを観察。
- 最終バトルで「やる気」が2以上だった場合、もう一戦に進めるかを確認。
ということで実験の結果を見ていきましょう。
第一戦後
1回目のバトル終了時、ピカチュウの「やる気」はCP9からCP7に下がりました。
ここで下がったCPは2なので、仮説の通りです。
第二戦後
続いて2回目のバトル終了直後のピカチュウの「やる気」を見てみると……。
なんとやる気が3も下がってしまい、残りCP4になってしまいました!
1回のバトルで下がる「やる気」は26.67%ですが、ここでは小数点以下の処理はどうなっているのでしょうか……。
第三戦前にパイルのみで「やる気」を回復
2回のバトルが終了したので、ピカチュウの「やる気」を回復するためにパイルのみを10個あげてみます。
1回目のきのみで「4」から「5」へ、2回目のきのみで「5」から「6」へ、つまりそれぞれ「1」ずつ回復したものの、3回目~10回目のきのみでピカチュウの「やる気」が回復することはありませんでした。
回復できたピカチュウの「やる気」は、パイルのみ10個で合計「2」のみでした。
第三戦後
3回目のバトルでピカチュウの「やる気」は「2」削られ、回復後の「6」から「4」へ下がりました。
第四戦後
4回目のバトルが終了し、ピカチュウの「やる気」は4削られ「0」となり、ジムから追い出されました。
ポケモンは「やる気」が最大CPの20%を下回った時にジムから追い出されるので、ピカチュウの「やる気」は実質「3」削られたと予測できます。
CP10のポケモンに「やる気」メカニズムはどのように作用しているのか?
ピカチュウの実験結果を踏まえると、以下のことが分かりました。
- きのみが最低でも「1」の「やる気」を回復する保証はない。
- CP10のポケモンの「やる気」の下がり方は一定ではない?
これらの現象がどのようなメカニズムで発生しているのか、以下で詳しく解説していきたいと思います。
きのみを使っても「やる気」が「1」以上回復するとは限らない!?
まず「きのみが最低でも「1」の「やる気」を回復する保証はない」という点ですが、こちらはジムにおけるきのみの役割を理解している人にとっては至極当然の話だったりします。
まずはジムにアクセスできる範囲できのみをあげた時の、「やる気」が上がる割合を見てみましょう。
あげる回数 | ズリのみ、パイルのみ | ナナのみ |
---|---|---|
1回目 | 12% | 15% |
2回目 | 4.8% | 6% |
3回目 | 2.4% | 3% |
4回目 | 1.2% | 1.5% |
5回目 | 0.96% | 1.2% |
6~10回目 | 0.8% | 1% |
合計 | 25.36% | 28.7% |
ここで注目すべきは、1回ごとの回復量ではなく、10回の総合回復量。
パイルのみを10回連続でポケモンに与えた場合の「やる気」回復量は25.36%なので、CP10のポケモンの場合は「2.536」、小数点以下を切捨てと捉えるのであれば「2」になり、実験ピカチュウの回復量と一致します。
CPが低いポケモンの「やる気」の減り方には違う仕組みがある?
続いて最大の問題である、CP10のポケモンの「やる気」減少率のメカニズムについて解説していきます。
調査前の仮定には、ポケモンGOでのCPにおける小数点以下切捨て処理は「やる気」にも反映されているという前提が存在しました。
しかしポケマピ調査班に対して寄せられた海外ユーザーからのコメントにより、その前提が間違っていたことが判明しました。
Your observations are completely consistent with what is known about how motivation decay works. […]
What should happen is this: Pokémon starts at 9.2 CP (displays as 9).
Loses 2.667 each battle yielding 6.533 after one defeat (displays as 7) then 3.866 after a second defeat (displays as 4).
When you feed 10 pinap berries, you restore 25.2% of 10, bringing CP back to 6.386 (displays as 6).
Another defeat lowers CP to 3.719 (displays as 4) and the last defeat drops CP to 1.052, which knocks the little one out of the gym.
この観測結果は完全に既知の「やる気」減少システムと一致しているよ。[…]
今回の検証で起きたのは次のようなことだ。
まずポケモンはCP9.2の状態からスタートする(画面上には「9」と表示)。
1回のバトルで2.667削られるから、1回目のバトル後には6.533になる(画面上には「7」と表示)。
2回目のバトルでは3.866になる(画面上には「4」と表示)。
10個パイルのみを上げた時、CP10のうち25.2%が回復される、すなわち「やる気」は6.386まで回復する(画面上には「6」と表示)。
次のバトルではCPは3.719に下げられて(画面上には「4」と表示)、最後のバトルでCPが1.052になり、ジムから追い出されるんだ。
つまり、ジムの「やる気」システムでの数値は画面上に四捨五入して表示されるものの、実際には小数点以下までしっかり計算されていたんです!
表示上のCPと実際のCPを比べると、以下のようになります。
実際の「やる気」 | 表示上の「やる気」 | |
---|---|---|
バトル前 | 9.2 | 9 |
1回戦直後 | 6.533 | 7 |
2回戦直後 | 3.866 | 4 |
3回戦直後 | 1.199 | 0 |
2回目のバトル終了後(3.866)にパイルのみで回復(+2.536)するとCPは6.402になるので、四捨五入で「6」と表示されたという理論は成立します。
この意味で、CP10のポケモンをジムに置いても耐久性(バトル回数)が増えるわけでもきのみの回復量が増えるわけでもないので、大人しく普通に防衛力の高いポケモンを配置したほうがポケコインは稼ぎやすいということが分かりました。
今回の検証結果、いかがでしたか?
重要なのは以下の点となります。
- ジムのポケモンの「やる気」は小数点以下が四捨五入で表示される。
- 実際は小数点以下まで計算されている。
- きのみの効果も小数点以下まで計算、表示上は四捨五入。
ジム戦に置いて「やる気」=CPは切捨て処理がされないので、CP10のポケモンがジムで長期防衛に向いているとは決して言い難いという結論が出ました。
とは言え、いつもジムに同じような防衛ポケモンばかり並んでいても面白くないので、そのジムの立地や他のトレーナーの配置したポケモンに合わせて、色々なポケモンを置いてみるのも楽しいはず。
是非自分なりの方法で、ジムバトルを楽しんでみてくださいね。
「CP10のポケモンを配置するとこんなメリットがあるよ!」という声があれば、コメント欄より教えて頂けると幸いです!
コメント
ジム配置ポケモンはケースバイケースですね。
ポケコインを一枚でも多く欲しい場合は、ハピナスやカビゴン、それらが既に置かれ照る場合は少しでも耐久力のあるポケモンを置く。
田舎のジムで雑魚ポケモンでも何枚かは必ず稼げそうなときは、進化マラソンで出来たラッタ、ピジョン、オオタチ、ヨルノズク、アリアドス、モルフォン、その他、低個体値の余ったポケモンを置く。
つい最近は負傷ポケモンが手元に多いとキズグスリが出て来なく、負傷ポケモンがいなくなったらキズグスリが出てくるぽいので、やはり備蓄は常に必要かなと思い、安易にきずぐすりや元気のかけらを捨てるのを控えてます。
運営がセコクなって、伝説レイドですらわざマシンをあまり出さなくなり、ポケストップからは傷薬が出て来にくくなったので、最近は伝説レイドで余った傷薬や元気系アイテムも迂闊には捨てられなくなりました(汗)。
CPが低いと言うか、博士に送るべきポケモン(低個体値)を用意して
数分~少なくても2時間も持たないであろうジムに配置してます。
ジムを乗っ取られて戻ってきても回復アイテムを使わずに博士に送るので
アイテム節約になりますし、ジムバッヂも何個かは手に入る可能性もあり
ます。