ポケモンの最適技を知るために、参考にされる指標のDPS。
Damage Per Secondの略。
1秒間あたりに与えることの出来るダメージ量を表します。
DPS=威力÷わざの発動時間
DPSは、発動は早いけど威力が低い技と、発動が遅いけど威力が高い技を同列に評価できるため、ポケモンGOのリリース当初から使われてきた指標です。
しかし、DPSは同じでも、ダメージ量や殲滅スピードに差が出ることもあり、過信は禁物な指標でもあります。
今回は、DPSとダメージ効率の違いについてまとめてみました。
目次
DPSとダメージ効率の違いについて
シャワーズの通常技(わざ1)でダメージ量を計算
検証をするにあたって、「威力が異なるけどDPSは同じ技」を持ったポケモンを用意する必要があります。
今回は、シャワーズが以下の2種類の通常技を覚えると仮定して、検証を進めていきます。
シャワーズ |
名前 | タイプ | 威力 | CD | DPS | EPS |
---|---|---|---|---|---|
サンプルA | みず | 5 | 0.5 | 10 | 12 |
サンプルB | みず | 10 | 1 | 10 | 12 |
サンプルAは、威力が5、発動時間が0.5秒の発動が早く威力が低い通常技です。
「みずでっぽう」と全く同じ性能なので、それをイメージしてください。
サンプルBは、サンプルAの威力と発動時間を2倍した技です。
どちらも、データ上のDPSは同じ10です。
では実際に、対カビゴンを想定してダメージ計算を行ってみましょう。
※検証はお互いポケモンレベル39、個体値100%で計算しております。
対カビゴンのダメージ計算
技 | タイプ一致 | タイプ相性 | ダメージ | ダメージDPS |
---|---|---|---|---|
サンプルA (0.5秒) | 〇 | 等倍 | 4 | 8 |
サンプルB (1秒) | 〇 | 等倍 | 7 | 7 |
ダメージ計算を行った最終的な値のDPSは、「サンプルA」が「サンプルB」を上回っています。
つまりこの結果は、「サンプルA」のほうがダメージ効率が良いことを示しているのです。
他にもさまざまなポケモンで検証したところ、すべての結果で、ダメージ計算後のDPSは「サンプルA≧サンプルB」になります。
「サンプルB」は、「サンプルA」と同じかそれ未満の値しか確認できませんでした。
何故発動時間が早い技が優るのか?ダメージ計算式が大きく関わっています
ポケモンGOのダメージ計算式は以下のようになっています。
※攻撃力 = (基礎攻撃力 + 攻撃個体値) × CPM
※防御力 = (基礎防御力 + 防御個体値) × CPM
ごちゃごちゃしていてややこしい計算式になっていますが、注目して頂きたいのは式の最後の「+1」です。
ポケモンGOでは、計算後のダメージ値に対して「+1」したものが最終的なダメージ値になっているため、「どんな技でも最低1ダメージは保証する」といった仕様になっています。
例えば、コイキングの「はねる」は表記上はダメージ0ですが、実際ジムバトルで「はねる」を使うとダメージを与えられるのはこの計算が影響しています。
この「+1」の処理は、早く小さな攻撃ほど有利に働く仕様です。
先ほどのシャワーズの例ですと、「サンプルA」は「サンプルB」に対して、この「+1」の処理を2回分含んだ攻撃を行っているので、最終的なダメージ効率で優劣が付いた結果になりました。
発動が早い通常技のメリットは他にもあります
ダメージ効率の他にも、発動が早い通常技には以下のようなメリットもあります。
- 相手の攻撃を回避しやすい
- 増加ゲージ量に無駄が出にくい
発動が早い技は、このようにデータ上ではハッキリ分からないようなメリットをたくさん含んでいるため、技厳選の際はかなり重視したほうが良い項目だと思われます。
「わざ一覧」や「ダメージ計算機」をご活用頂いて、あなたの思う最適技を探してみてください。
いかがでしたか?
DPSは便利な指標ですが、100%鵜吞みにするのは危険な指標ですね。
通常技に関しては、DPSの他に、CD(=技発動時間)、EPS(=ゲージ増加効率)、タイプなどをしっかり踏まえた上で、最適技を考えるのがよさそうです。
コメント
技1についてはまったくその通りですね。
理論的で大変参考になります。
ありがとうございます。
今度は、技2についての考察をお願いします。
特に、発動時間やDPSではなく、発動後の硬直時間に焦点を当てていただけるとありがたいです。